ブランド物だから、みんなと同じだから、素晴らしい。そんな前時代的価値観からの脱却を果たせるか?

Text by 塩谷舞(@ciotan[PR]

「時代が変わった。価値観も変わった。もっと自由に生きよう!」

——SNSを開けば、日々そんな声が飛び込んで来る。今の時代は、あらゆる価値観が目まぐるしく変わっている。たとえばジェンダー、ライフスタイル、キャリア、そして日々のお買い物に至るまで。

かつてブランド物ばかりを好んでいた友人は今、Instagramで見つけたハンドメイドのアクセサリーにぞっこん。

もちろんブランド物が嫌いになった訳じゃない。けれども、オンリーワンのものを自分の審美眼で選んでいく等身大の消費は、いかにも今の時代らしい。


「僕たちは、“いつかはクラウン”で育った世代です。高価でスタンダードなものを所有する、という価値観をメディアからも受けて来たし、そこになんの問題意識も持たずにいた。

でも、僕らより一回り以上、下の世代の人たち……僕はよくアンダー35って言いますけど、その世代は“これが正解”という価値観で育てられてきてない。考える力や感じる力が、圧倒的に変わってきてると思いますね。

情報収集力やメディアのあり方が、インターネットの登場で劇的に変わったことが大きな理由かもしれませんね。不動産を探すお客様を見ていても、ここ数年で大きく変わりました」

 

——そう話してくれたのは、1968年生まれ、不動産の世界で長年、新たなビジネス開発を成功させ続けてきた内山博文さん。不動産業界を代表する2つのベンチャー企業の創業に携わり、業界を牽引されてきた存在です。

内山さんのおっしゃる通り、ここ数年で「家」のあり方が、驚くほどに変わってきている。

不動産業界に1ミリも関係していない私ですら、「今、家がめちゃくちゃ面白いんすよ!!」と熱弁してしまっているほどだ。

 

 

……と、家熱が高まっているところで、「家」のプロフェッショナルお2人にお話を伺うことになりました。やったー!

写真左は、リノベーション済みの中古マンションを取り揃える不動産サービス「cowcamo(カウカモ)」編集長の伊勢谷亜耶子さん。そしてあらためまして、右の男性がu.company株式会社 代表取締役の内山博文さん。(※ご夫婦ではありません!!)
聞き手の私は、milieu編集長の塩谷舞です。取材時は、ニューヨーク・ブルックリンと東京・三軒茶屋の二拠点生活中(どちらも賃貸で、家賃ダダ流し中……)。

この記事はcowcamoさんの提供でお届けしますが、とにかく私自身、今かなり「家」について興味津々でして……

「家というプラットフォームの可能性を探りたい!住宅のプロのお話を人生の参考にしたい!」

と、記事作りをご一緒させていただくことになりました。

 

渋谷の中古マンションを購入して、思いっきりリノベーション

渋谷駅から歩いて10分、神泉駅からすぐ。cowcamo編集長、伊勢谷さんのお部屋にお邪魔したのですが……

 

あぁぁ、なんだろう……既製品の家とは圧倒的に違う、この居心地の良さは!!!

まず床をご覧ください。フローリングをジグザグに貼り合わせたヘリンボーン。乙女の憧れヘリンボーン……ツルツルのフローリングとは桁違いの趣深さですね……。そこに剥き出しのアイアンフレームの存在があることで、甘くなりすぎないモダンな空間に。

 

シーツも枕も白で統一されていて、まるで海外ドラマのベッドルームのよう。

ブロックと板で作られた棚。棚ってこうやって作れるんですね、勉強になります……。

緑の棚は、アメリカの野球チームがロッカーとして使っていたというビンテージ物だそう。そこに並ぶのは、伊勢谷さんが旅に出るたびに集めているという小物たち。山や海で拾ったものまで。……なんて自由なんだ!

 

床やフレームなどを自由自在にリノベーションしたこの物件。賃貸じゃなくて持ち家だからこそなせる技。「持ち家」というと一軒家のイメージが強いですが、ここは築46年のマンションの一室にある、45平米のお部屋です。

気になるお金の話を先に書いておくと、共益費なども含めて月々8〜9万円のお支払い(35年ローン)で住まれているそう。(渋谷だし、この広さで賃貸だったら月々20万弱〜はかかりますね……)

ということで、気になる家の話をあれこれ聞いていきましょう!

 

SNSが発達し、家がパブリックな空間に

——いやぁ〜…伊勢谷さんのお部屋……お洒落だし、個性的だし、ひたすら憧れます!

内山:ほんと、素敵ですよね。僕らが若い頃は、こういう部屋って海外の雑誌で見て憧れる……というものでしかなかったんですよね。それが今はこうして実現出来るんだから、時代も変わったなぁ、と。

伊勢谷:リノベーションには結構時間もかかりましたが……でも、既製品のマンションの中で暮らすのが肌に合わなくて、嫌だったんですよね。だから、全部自分で作っちゃいました!

——こんな家に住んだら、人も呼べるし、料理もしたくなるし、アートも飾りたくなるし……あと、Instagramが捗りそう(笑)。

内山:あぁ、そうですよね。僕らの世代にとって、家って極めて私的なプライベート空間で、外には出さないもの、という感覚でした。もちろん日本の家が狭いから……というのもありますが、家を外に公開するなんてことは、あんまり考えられなかった。でも今は、家がパブリックになってきているじゃないですか。人を呼ぶし、SNSを通して外にも広まっていくんですよね。

——私よりもずっと若い、18歳くらいの子に話を聞くと、自分の部屋の壁紙をしょっちゅう貼り替えるらしいんですよ。「インスタ映えには背景が重要で、貼ってはがせる可愛い壁紙がたくさんオンラインショップで買えるんですよ!」って。

内山:へぇ、すごいですね。

——そうやって壁紙を頻繁に張り替えているスマホネイティブの子たちが、家を買う世代になると、リノベーション率もより上がりそうだなぁ、と。ちなみに海外諸国に比べて、日本は物件をこうしてリノベーションしたりする文化は遅れているんでしょうか、進んでいるんでしょうか? 雑な質問で申し訳ないですが……。

内山:一概には言えませんが、文化的には遅れてると思います。でも、おじいちゃん達の世代を振り返れば、一点物の家を建てて、リノベーションやリフォームをしていたんですよ。

——?

内山:地域の大工さんたちに作ってもらって、壊れたら修繕したり、改善したりする家づくりがスタンダードだったんです。でも、日本の人口がドカンと増えて大量供給の時代に入った頃から、団地が次々と建って、「みんなと同じところに住むのがカッコイイ!」という価値観の時代に突入したんですよね。

——私の地元も、見事に団地が並んでます! 1970年の、大阪万博のときに開発された住宅街で。

内山:あぁ、千里ニュータウンですね。その頃は本当に団地ブームだったんですよ。でも、日本はその「みんなと同じ家がカッコイイ」という価値観に染まってる時代が、ちょっと長すぎたのかもしれない。というか、まだそこにいるんです。

日本では当たり前とされている「住宅双六」というレール

内山:今の時代になっても、どこのマンションを見ても似通ってしまっている。戸建て住宅でも、ハウスメーカーさんの家だと建売が多くて、あまり変わり映えしないんです。そして、年齢やステータスにあわせて「住宅双六」を……

——住宅スゴロク??

内山:もう死語ですけどね(笑)。たとえば田舎から都会に出てきて、まずは寮やワンルームアパートに住むでしょう。次に結婚や出産で、賃貸の2DKや3DKに住む。そして最後に、郊外の一戸建てを買う。これが「住宅双六」のアガリです。

——私も今まさに、その2コマ目にいます(笑)。

内山:日本では、それが当たり前になっていたんですよね。でもここ数年でシェアハウスが流行ったでしょう。あれは当初、不動産業界では「水回りを共有するなんて貧しい暮らしが、流行るわけない!」と言われていたんですよ。ですが、ご存知の通りどんどん広まっている。

私もシェアハウスの運営をしていましたが、入居者の若者が「シェアハウスだと水回りの掃除をしなくて良いじゃないですか!」と言っていました。今の若者は僕らの時代よりもずっと、合理的なんですよね。

内山:「家を買わなきゃいけない、車も買わなきゃいけない、子どもも二人以上……」それが、僕ら以上の世代が束縛されていた価値観です。

だから、シェアハウスしかり、伊勢谷さんみたいにこうして一人で中古のマンションを買って、リノベーションして住むというのも、「こんな暮らしをしていいんだ!」という新提案ですよね。

 

——確かに。私も「家を買う」って、遠い未来のことに思えて考えたことなかったのですが……4歳上の伊勢谷さんがこうして中古マンションを買って、自由にリノベーションしてるのを見ると、かなりリアルに想像できますね……しかもこんなに広々として、渋谷で、月々の支払いが8〜9万か〜〜〜……。

でも一度買っちゃうと、次に引っ越す時のリスクが高いですよね。私、4年スパンくらいで引っ越したくなっちゃうものでして。

伊勢谷:私、家を買うの、ここで3軒目なんですよ。

——え!

伊勢谷:しかも一度も損をしたことはありません(笑)。この家も月々17万円くらいで賃貸に出せる見通しはあるので、いずれライフステージが変わって引っ越す必要ができたらそうしますね。

内山:みんな「家を買ったらローンで縛られる」と思っていたりしますが、実際はそのあと売却したり賃貸に出せる物件だと、縛られるどころかもっと自由になれることもあるんですよ。

——……でも、伊勢谷さんはその道のプロだから、売るのも貸すのもお上手だと思うんです。家を買って損することもあるのでは……?

内山:そうですね。日本で新築を買うと、価値が年々下がっていくのでリスクは高いです。日本は今後人口が減るので、新築よりも、価値が下がりにくい築20年以上の中古物件を買うほうがお買い得ですよ。ただ、塩谷さんはニューヨークのブルックリンに引っ越すんですよね? ブルックリンだと、これからも人口が2倍に増えると言われてますから、可能であれば新築マンションを買っても損はしないと思います。

——なるほど……。(その後気になって色々と調べましたが、アメリカでのクレジットスコアが必須なので、私はまだ買えませんでした。い、いつかは……!)

伊勢谷:そこは、日本と海外の違いですね。日本は「築浅が良い!」ってみんな思ってるけど、実は築浅は値段が急激に下がりやすいんです。もちろん、ものすごい一等地だったりすると値上がりするかもしれないですが……。

——そうなんですね。ただ、やっぱり日本の古い物件だと、耐震強度が不安なのでは?

内山:これも、見極めるポイントがあるんですよ。古い物件すべてがダメなわけじゃないんです。いわゆる「旧耐震」と言われている物件でも、柱と梁で成り立つラーメン構造の場合は、その間の壁量を構造上計算していないので、実際それも含めて再計算すると実質的な耐震強度は思っているほど悪くない…というデータも出ています。

——ふむ……??

内山:あと、実はコンクリートって新築の時が一番柔らかくて、10年くらいで乾燥して固まるので、強度が上がるんですよね。もちろん新築の時も強度が出るように計算されてるんですが……。

——うぅ……「お、この物件はラーメン構造だな!」……とかは、専門家じゃないと、なかなか判断が難しそう……。伊勢谷さんは不動産が本職だし、インテリアにもかなり情熱をかけてらっしゃるじゃないですか。私はそこまで出来ないから、やっぱり画一的な築浅物件を借りる……で落ち着いちゃうんですよね。

どうググったらいいかわからないっていうのが現実で。今の時代って、家だけじゃなくて、選択の自由度は広がってるだけ、かなり細かく探さないと本当に欲しかった情報に辿り着けないし、検索して出てくる情報も信頼しにくいですし……

「●●●万の予算でお任せするので、信頼できる詳しい人に良い感じにして欲しい〜〜!」って思ったりします。

 

伊勢谷:そうですよね。私は設計士や施工業者さんとかも知ってるので自分で好きなように間取りや内装をいじったのですが……「リノベーションはハードル高いし、時間もない!」という人はかなり多いと思います。だからこそ、私たちが東京中で物件をいろいろ探しまわって、その中から本当にいいと思う一点物のリノベーション済み物件を、cowcamoに掲載しているんです。その中で……

 

——…あれ、ちょっと待ってください。

伊勢谷:はいっ?

——今の会話の流れがスムーズすぎて、いかにもPR記事っぽすぎるというか、出来すぎというか……

伊勢谷:あぁ、ほんとですね(笑)。いやでも本当なんですよ。たとえばこういう物件を選んで掲載していて……

表参道駅から徒歩11分、南青山のマンションの一室(詳しくはこちら

麻布十番駅から徒歩5分、東麻布の物件(詳しくはこちら

参宮橋駅から徒歩3分、代々木にある天井がモルタル仕上げ(!)の物件(詳しくはこちら

——あぁぁ〜〜〜〜これはめちゃくちゃ良い……。既にお洒落にリノベーションされてるじゃないですか……。

伊勢谷:でしょう(笑)!cowcamoで掲載している中古物件は全てリノベーション済みです。それだけじゃなくて、周辺環境や間取り……あらゆる条件を厳選して掲載しているので、将来ほかの家に引っ越すとしても、住み替えしやすいと思いますよ! …さっきから営業色が強くてごめんなさいね(笑)。

——いやもう、どうぞどうぞ。

伊勢谷:cowcamoでは東京の物件を取り扱ってるんですけどね、東京って、本当に面白いんです。物件はすごく沢山あるし、間取りや内装も選びたい放題! 自分の家だけでも楽しいのに、仕事でもずっと物件探しを出来て……こんなに楽しいことってないな! って感じです。

——もう、すごい天職ですね。「キュレーションの時代」と言われてからずいぶん経ってますけれども、今は「選ぶ自由」が無数にある時代だからこそ、選ぶプロセスが複雑化しすぎているじゃないですか。

だから、伊勢谷さんみたいな目利きの方がキュレーションしてくれるサイトがある……っていうのは、この情報過多の時代に、めちゃくちゃありがたいですよね。普通の物件情報サイト、掲載数が多すぎるし……「○○沿線」とかの検索方法も、絶妙に、痒いところに手が届かないじゃないですか。そもそも東京に慣れてない頃は、「東横線沿いと中央線沿いに住む人の違いとか知らんわ!」って思ってました。

伊勢谷:そうですよね〜。cowcamoでも「沿線」や駅名から絞り込む検索軸もありますけど、ホント、それだけじゃ出会えないんです。

だから座って通勤したい人に向けた「始発駅」物件特集とか、「カノジョ/カレシに住んで欲しい街」とか、子育て中の方に向けた特集夜遊び好きな人への眠らない街特集……あらゆる切り口で物件をまとめて、「カウカモ MIX」*としてご提案してますね。

(*カウカモMIXはアプリ内コンテンツです)

——ほうほう……ん???「ヴァンパイアの家探し」ってこれなんですか。

伊勢谷:あぁ、日当たり不良物件の特集です(笑)。ヴァンパイアみたいな生活を送ってる方、ということで……。こちら案外、日中仕事に出られている独身男性の方なんかには好評だったりするんですよ。夜行性の方とかにも。

——なるほど!中2っぽいネーミングですが、確かにニーズはありそうですね!

 

賃貸物件はどうして「原状回復」しなきゃいけないの?

 

——ところで、完全に個人的な、不動産屋さんについての愚痴なのですが……私、こんどニューヨークへの引っ越しに向けて、東京の賃貸マンションの家財を一掃しなきゃいけないんですね。まだ3年しか住んでないのですが、全部まっさらにしなきゃいけないのが納得いかなくて……

内山:日本の賃貸は、何か手を加えると原状回復しなさい、というルールが厳しいですからね。

——ですよね。なんですが、次にそのまま住みたいって言ってくれた友人がいたんですよ。だから家具もまるっとそのまま譲渡したかったのに、不動産会社に相談したら、相談の余地なく「借主が変わる場合は、必ず原状回復してください!」と言われて……泣く泣くピッタリのサイズに調達したカーテンや棚を捨てました……。まだキレイだったのに……。どうして、家具を次の人に譲渡しちゃいけないんでしょうか??

 

内山:そうですよね。不動産業界では「変わったものを作ると売れにくい」という常識があって、退去時の原状回復は当然だ……とされています。ですが、本当のところ、今はむしろ逆なんです。空家が増えてきて、どこもみんな似たり寄ったりの物件ばかり。なのに、さらに同じような物件を増やしたところで、次の入居者が入る保証はありません。

それこそ賃貸物件でも、「良い家具を入れたから、次に住める権利を渡す」という新しいルール作りなんかを、僕らが作ることが出来れば一番なんです。そのほうがオーナーさんにとっても絶対いい。不動産の世界は、もっと考え方を大きく変えなきゃいけない時に来ていると思います。

 

——そうですよね。これからどんどん、伊勢谷さんみたいに、自分好みに家をカスタマイズしていく需要が増えていくと思います。だって、映画館に行かなくてもNetflixであらゆる映画を上映できるし、Uber eatsでレストランの食事が食べられるじゃないですか若い子たちが壁紙を自由に変えているように、大人たちがアートを飾ったり、良いスピーカーを置いたり。そうして、もっともっと、家が社交の中心になっていくと思うんです。

なのに、法律や、業界のルールが「これはダメ」「あれはダメ」って禁止しているのは、本当にもったいない!日本で電子決済がイマイチ流行らない問題と、似ているなぁ、って。

内山:まさに、中国なんてほとんどキャッシュを持たなくなっていますしね。

 

内山:僕たち不動産業界が「これが良いですよ、最善ですよ」と、長年刷り込みみたいなことを、してきてしまったんです。でも、実はそうじゃないんだよ、ということを、僕らは伝えていかなければいけない。賃貸も、分譲も、買うことも含めて、家はもっと自由なんだって。

その自由の中に自分の暮らしを描いて、どう選択していくか……ということを、みんながもっと考えていいんです。

——とはいえ、束縛されてる側って、自分が束縛されてることになかなか気づかないんだろうな、とも思います。たとえば昔、窮屈なコルセットをつけていた女性たちもきっと、それが当たり前すぎて「コルセットが女性の社会進出を食い止めている!すごく苦しい!」だなんて、思わなかったんじゃないかな、と。

けど、コルセットから解放してくれたファッションデザイナーがいたから、そこからどんどん自由な方に流れていく。そういうパラダイムシフトみたいなものが今、住宅業界で起こるかもしれない……という時期なんでしょうか。伊勢谷さんはもう、コルセットを外して自由になっているような存在で。

内山:いいですね、そのキーワードは。でも一度自由な家に住むと、もう戻れなくなると思いますよ。

伊勢谷:本当に! この家に住んでからは、朝起きたときの気分から違うんです。自分の好むライフスタイルがあって、そこに合わせて家をカスタマイズしていって良いんだって、もっと知って欲しいんですよね。

 

「斜陽産業と言われている業界に、なぜ入ってくるのか?」

 

——内山さんは今、社外からcowcamoの戦略アドバイザーとしてサポートされているんですよね。きっと、色々な会社から社外取締役などのオファーがあるかと思うのですが、どうしてタッグを組もうと思われたんですか?

内山:そうですね。不動産業界ってある意味、その場所さえ間違わなければ、誰でもそれなりに成功する業界なんです。土台があって、レールがある。でも、だからこそ従来の延長でずっとやってきた会社が、頭打ちをして苦労をしている現状があります。

でも伊勢谷さんたちのcowcamo……を運営するツクルバという会社が、ぼくらの業界にベンチャーとして新規参入してきた時は、驚きましたね。というよりも、ツクルバの若い経営者の二人が創業前に、「不動産業界で事業を始めたいんです!」と相談に来たことがあったんですよ。今から、8年ほど前のことでしょうか。

——そうだったんですか!

内山:その時は正直、「君たちみたいな勢いのある若者が、なんでこの業界に、あえて入ってくるの?」と思ってしまったんですよ(笑)。だって今は、ITやWeb業界のほうがずっと、若手の有望な経営者たちが集まっているじゃないですか。

——確かにそうですね。メルカリとか。

内山:一方、不動産業界は言葉を選ばずに言うと……斜陽産業と言われている業界の一つです。これまでの延長線上で、頭打ちをしている。古い常識に囚われている。

でも彼らは今こうして「家ってこんなに自由なのか!」ということを体現して、本当の意味でお客様目線に立って、ガンガン事業を広めているじゃないですか。だから私も一緒になって、応援していきたいんですよ。

 

 

「言葉を選ばずに言うと、斜陽産業と言われている業界の一つです」

——自らが育ち、耕してきた業界であるにも関わらず、今のあり方に大きな危機感を抱いている内山さん。それは同業の仲間たちへの叱咤……というだけではなく、どこか自責の念のようなものにも感じてしまいました。

でも、危機感の大きさは、その人が抱える希望の大きさでもある、と私は思っています。

これまで、いち利用者として不動産屋さんに関わると、どうしても融通が利かないとか、ルールが多いとか……「これ、おかしくない?」と感じることも多々ありました。そういう利用者側の疑問を「業界の決まりごとですので」と一掃せずに、業界のルールやカルチャーから変えていこう! という姿勢に、たくさんの期待が集まっています。本当に!

取材が終わっても、「将来は、趣味を軸に集まる老人ホームを作りたいね!」だなんて、未来の話も止まりません。

確かに、死ぬまで住む場所は自由なんだなぁ。もっと自由に家を選ぶ。そんな楽しさを教えてもらえました。

ということで。伊勢谷さんたちがしっかりセレクトした物件や、実際にcowcamoでお家を購入された方々の体験談は、下のリンクからご覧いただけますよ!

cowcamo(Web版)
・cowcamoアプリ(iOS版はこちら)   (Android版はこちら)
cowcamoで一点ものの住まいに出会い、新生活を始められた方々の体験談や写真はこちら


Text by 塩谷舞(@ciotan
Photo by なかむらしんたろう(@nakamuran0901
[PR]  提供:cowcamo

 

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